頚椎トラブルに注意！安眠できる枕の選び方

朝起きて「何となく体がだるい」と感じる人は、睡眠の質が悪くなっている可能性があります。
熟睡できない原因として考えられるのが、寝室の環境や寝具です。

なかでも、枕は不眠の原因になることが多いアイテムです。
よく眠れない人は、いつも使っている枕が自分に合っているかどうかを一度チェックしてみたほうがよいかもしれませんね。
ここでは、合わない枕で生じるトラブルを取り上げながら、安眠できる枕の選び方をご紹介していきます。

合わない枕を使っているとどんな症状が出る？

自分に合わない枕で寝ていると、朝起きたときにいろいろな症状が現れてきます。
例えば、肩こりや首のこりなどは、合わない枕を使用したときに見られる症状の1つです。

また、首から背中にかけて痛みが走る、腰が痛いなども、合わない枕が原因になっている可能性があります。
首や肩がこると、頭痛や顎の痛みなどを感じるケースも多いです。

首や肩のこりを感じているときは、いわば筋肉が硬くなった状態。
このような状態になると血のめぐりが悪くなるため、少し離れたところにある頭や顎などにも症状が現れるケースがあるわけです。

不快な症状は頸椎に負担がかかることが一因

合わない枕で生じる症状は、睡眠中に頸椎へ負担がかかっていることが一因になっているケースが少なくありません。
首の裏側にある頸椎の部分には、自律神経などの神経が多く集まっています。

こういった場所に余計な負担を与えてしまうのは、健康を維持するためにも避けたいところです。
頸椎に不自然な力がかかった状態で寝ていると、熟睡できないケースが増えてきます。
無意識のうちに感じている首や肩の痛み、緊張などは、安眠を妨げる大きな要因です。

また、頸椎に負担がかかっている場合、睡眠時無呼吸症候群などに陥るリスクがでてくるのも問題です。
頸椎が歪むと気道が狭くなり、呼吸にも影響を与える可能性があることが指摘されています。

睡眠時無呼吸症候群は男性や太っている人に多い病気というイメージがありますが、生まれつき顎が細い女性や小顔の人などもリスクが高いと言われています。寝ているときによくいびきをかいていたり、昼間に睡魔に襲われたりする人は、睡眠外来などで専門医に相談してみるのも1つの方法です。

頸椎に負担を与えやすい枕とは？

一般的に頸椎に負担を与えやすいと言われているのが、高すぎる枕や硬い枕です。
高すぎる枕は、頭の部分だけが上に持ち上げられた状態になるのが難点。
この状態で寝ると、首に角度がついてしまい肩がこります。

頸椎にも歪みが生じることから、不快な症状が現れやすくなります。
睡眠中に体に負担を与えないためには、頸椎をできるだけまっすぐの状態に保つのがポイントです。
このような状態を維持しやすいのは、やや低めの枕です。

ただ、余り低すぎる枕を選ぶと、今度は首の下に隙間ができてしまいます。
この場合、首や肩で頭を支えることになるため、首の周りや背中のこりなどが生じてくるのが問題です。

また、硬い枕も要注意です。弾力性がない素材で作られた枕は、寝ているときに頭を動かしにくくなります。
自由に寝返りがうてないと、全身の筋肉にも悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

柔らかい枕は、素材によって良し悪しがわかれます。
例えば、頭が下に沈み込んでしまうような柔らかすぎる枕には、寝返りが減る、などのデメリットがあります。

安眠できる枕を選ぶときのチェックポイント

ぐっすりと眠れる枕を選びたいときには、実際に寝心地をチェックしてみるのがよい方法です。
同じ素材が使用されていても、形状が異なると寝心地も違ってきます。

例えば、首の部分が低く頭頂部がやや高く設計されている枕は、段差が頭と首のカーブにピッタリと合いやすいのが魅力と言えます。
また、中央の部分がくぼんでいるドーナツ型の枕は、頭がくぼみにすっぽりと入るため、安定感が得やすいのがメリットです。

こういったさまざまなタイプの枕から最適な1品を見つけるには、まず寝たときの首の状態がチェックポイントになってきます。
首に角度がついてしまったり、首の下に隙間ができたりする枕は選ばないほうが無難です。

チェックポイントの2つめは、寝返りが自由にうてるかどうかです。
枕の形が頭や首にピッタリと合っていても、寝返りがうてないと体に負担がかかります。

寝返りがうちやすいかどうかは、素材の弾力性でだいたい決まってきます。
硬すぎる素材や柔らかすぎる素材は、使っている間に何らかの問題がでてくる可能性があるため注意をしましょう。

高さと弾力性のバランスをチェックするのが、安眠できる枕を見つけるコツです。

枕が原因で眠れない人は、寝具のお試しサービスを利用してみよう

枕が不眠や体の不調の原因になっている人は、ここでご紹介したようなチェックポイントを参考にして、自分に合った枕を探してみましょう。
寝具店のショールームなどでは、ベッドに寝て枕の寝心地をチェックできる場合があります。

また、一部の寝具店ではレンタルで好きな枕をお試しできるサービスも行っています。
ちなみに、レンタルサービスは一定期間寝心地を自宅でチェックできる場合が多いです。
このようなサービスを上手に利用すれば、ぐっすりと眠れる枕を選べるでしょう。